ケガをしたら何科を受診?
結論をざっくりいいますと、
ポイント
によって受診する科が異なります。
電話相談センターや病院に
直接電話して聞いても良いのですが、
ケガに応じた専門科がわかっていれば、
より効率的に適切な科を受診をすることができ、
散々待ったあげくの診療科間のたらい回しを予防することができます。
ポイント
形成外科ってどんな科?
形成外科はざっくりいうと「皮膚の外科医」です。
切り傷、熱傷、褥瘡など
皮膚のきずやきずあとの治療を専門にしています。
ちなみに皮膚の外科医が形成外科であるなら
皮膚の内科医は皮膚科ということになります。
では、整形外科は何をしているのでしょうか?
形成外科や皮膚科は
体の浅い部分(皮膚)を診療対象にしていますが、
整形外科はもっと深い骨や関節の病気を治療しています。
つまり骨折、脱臼、捻挫などが具体的な診療対象になります。
美容整形と整形外科って違うの?
美容整形という言葉があります。
「整形」とあるので、
美容外科は整形外科でやっていると思っている
一般の方が多くいます。
美容整形 ≠ 整形外科
美容外科は形成外科とセットだと思ってください。
(美容外科は形成外科の中の一分野になります。)
形成外科は皮膚の外科ですから、
美容外科とセットなのはよく理解できると思います。
ちなみに、中国では整形外科のことを「骨科」と呼びます。
こちらのほうが実際の整形外科の診療内容と
イメージが一致するかもしれませんね。
顔のパーツごとの専門家
上記の説明にはちょっとだけ例外があって、
体の各部位には、それぞれ専門家がいます。
● 目をぶつけた → 眼科
● 歯がおれた、口の中が切れた → 歯科・口腔外科
● 耳がきれた、鼻をぶつけた → 耳鼻科、形成外科
可能な限り、専門外来の受診をおすすめします。
夜間・休日は医療が手薄になる?
ケガをしたら形成外科にいけばいいのか〜
しかし…
いざ休日に子どもが机の角でおでこを切って
形成外科医がいる病院を探したけれど
…なかなか見つかりません。
そうなんです。
これは一般ではあまり知られていませんが、
夜間・休日は大病院をのぞいては、
医師が1人(内科のこともあれば外科のこともあります)で当直して、
専門外の疾患患者も診察して地域医療を懸命に支えています。
夜間・休日に詳しい検査ができなかったり、
処方が1〜2日分に限られているのはそのためです。
ポイント 夜間・休日の当直医の仕事は (1) 緊急性の高い重症患者さんを見逃さないこと (2) 救急外来を受診した患者さんを平日の外来主治医に引き継ぐこと
にあります。
もし夜間・休日に専門家による治療を受ける必要が生じた場合(例えば、顔のキズで形成外科受診を希望する場合)
大学病院や総合病院への問い合わせをお勧めします。
または、
ポイント
に電話すると、
その日に形成外科医が当直している病院を教えてくれます。
夜間・休日は平日・日中に比べて医療体制が脆弱なので、
受診する側もそのことを理解して、
適切 且つ 賢く受診することが求められます。