【キズの処置&ケア】抜糸って痛いの?痛みを減らすコツと安全な受け方
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- 外来でよく患者さんから聞かれる質問です。
- 実際、抜糸の痛みは工夫次第で大きく減らすことができます。
- ここでは、抜糸が痛くなる原因と、事前にできる準備や対策をわかりやすく解説します。
1. 抜糸の痛みの原因
- 抜糸で痛みを感じるのは、多くの場合、糸の周りに付着した血のかたまりやかさぶた(血糊)が原因です。
- 糸が皮膚に強くくっついていると、糸を引く際につっぱり感や痛みが出やすくなります。
💡 ポイント
糸自体を引っぱらなければ痛みは少なく、
血糊やかさぶたをしっかり落としておくことが痛み軽減につながります。
2. 痛みを減らすための事前準備
① 毎日、患部を泡石鹸でやさしく洗う
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抜糸前は、泡タイプの石鹸でやさしく洗いましょう。
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縫合部と糸のまわりの血糊や汚れをできるだけ落としておくことが大切です。
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強くこすらず、泡で包み込むように洗うと安心です。
② 冷却で痛みをやわらげる
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抜糸の直前に保冷剤や冷タオルで患部を冷やすと、痛みが軽減します。
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特に手のひらや足の裏は感覚が敏感なので、冷却をしておくと安心です。
③ 気分が悪くなりやすい人は事前に申告
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過去に抜糸時に気分が悪くなったことがある人は、必ず医師や看護師に伝えましょう。
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ベッドに寝た状態で抜糸してもらうことで、安全に処置が受けられます。
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3. 抜糸当日の流れ(一般的な外来)
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傷口を洗浄(または患者さん自身が来院前に洗っておく)
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糸の結び目を小さく切る
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糸を軽く引き抜く
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消毒や保護テープを貼って終了
多くの場合、5分程度で終了します。
糸を引っぱらないように丁寧に処置することで、痛みは最小限になります。
4. 家庭で使える便利アイテム
- 抜糸前後のケアをスムーズにするために、家庭で準備しておくと便利なアイテムをご紹介します。
【泡タイプの低刺激石鹸】
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【保冷剤】
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まとめ
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抜糸の痛みは糸の周りの血糊や汚れが原因
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泡石鹸で優しく洗い、清潔にしておくことで痛みを減らせる
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手のひらや足裏は痛みが強いが、冷却で和らげられる
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気分が悪くなりやすい人は事前に医師へ申告し、寝た姿勢で抜糸がおすすめ
正しい準備をして臨めば、抜糸はほとんど痛みを感じずに安全に受けられます。
参考文献
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日本形成外科学会. 「創傷治療ガイドライン」
https://www.jsprs.or.jp/