- 伸縮包帯(左):やわらかい包帯
- 弾性包帯(右):かたい包帯
【伸縮包帯】
伸縮包帯はその名前の通り、伸び縮みする包帯です。
通気性が良いのが特徴です。
主にキズや手術創をガーゼで覆った上から固定する目的で使用することが多いです。
引っぱりながら強く巻くと血流障害や痛みが生じる可能性があるので、包帯を転がしながらゆったりと巻くのがコツです。
伸縮包帯はよく伸び縮みして、通気性がよいです。
【伸縮包帯の使用例】
手首のきずを想定します。ガーゼ、伸縮包帯、サージカルテープを準備します。
患部をガーゼで保護します。このままだと包帯を巻くときにガーゼがずれる可能性があるので、サージカルテープで軽く固定します。
伸縮包帯を軽くひっぱりながら巻きます。ほどけない程度にゆるく巻くのがコツです。
手指では、包帯にハサミで穴をあけて指を通すとおさまりがよく、包帯も解けづらいです。
必要最小限の部分のみ包帯を巻き、手指は動かせるようにしましょう。
巻き終わりをテープで固定します。
【弾性包帯】
弾性包帯は伸縮包帯と比べると伸縮性は落ちますが、
優れた弾力性(=包帯自体が固い)により、患部の圧迫固定目的でよく用いられます。
つまり、患部が動かないようにするのが目的で、捻挫や骨折の副子固定の際に用いられます。巻いた後の締め付けは伸縮包帯ほどは強くありません。
※ちなみに素材が綿100%のものを弾力包帯と呼びます。弾性包帯と弾力包帯は同じ意味で使われていることが多いです。
弾性包帯はその優れた弾力性により、患部を動かないように固定するのに優れています。
【弾性包帯の使用例】
足首の捻挫を想定して弾性包帯で固定します。
足指は覆わず、足の甲から頭側に向かって軽く張力をかけながら(包帯を軽くひっぱりながら)巻いていきます。包帯は一巻きごとに幅の1/2が重なるように巻いていきます。細かいことをいうと足関節の角度を90°にしたり、麦穂体になるように(包帯同士が交叉するように)巻いたりするのですが、あくまでも応急処置なので、らせん状に巻けばOKです。
腫れている部位にはスポンジ(自宅にある食器洗いのスポンジを代用しても可)をあてて上から弾性包帯を巻くと効果的です。
巻き終わりをテープで固定します。
患部の上から保冷材で冷却します。
これで不十分な場合は、別ページでまとめたダンボール副子を追加しましょう。捻挫や骨折は患部が動かないようにすることで、痛みを最小限にすることができます。