滑液包(かつえきほう)
ポイント 滑液包とは、
滑液包の中には、エンジンオイルのようなやや粘性のある液体が入っています。
関節に過度な運動や圧迫(物理的刺激)が加わると、滑液包が繰り返し押しつぶされて、滑液包に炎症が生じて水がたまります。
この状態を「滑液包水腫(かつえきほうすいしゅ)」と呼びます。
さらに炎症がひどくなって痛みを伴うようになると「滑液包炎」と呼びます。
ポイント 滑液包が圧迫されて…
滑液包水腫や滑液包炎になりやすい人
肘では、
-
- 頬杖をついたり、
- 肘をついた状態でパソコンをうつ癖のある人
によくみられます。
治療法
頬杖など肘を頻回につく癖のある人は、意識して肘への刺激を避けることで自然にふくらみは消えます。
刺激を避ける、安静を保つためにサポーターは効果があります。
穿刺して袋の中の滑液を抜いたうえで、袋の中にステロイド注射をすると炎症がおさまって膨らみはなくなります。
何度も繰り返し、痛みが続く場合は手術で滑液包を摘出することもあります。
病院受診の目安
肘をつく癖など明らかな原因があれば、まずはそれを避けましょう。
スマホ等で写真を記録しながら1〜2ヶ月様子をみて、膨らみが小さくなっているなら病院受診の必要はありません。
(1)痛みがある。 (2)ケガをした後に膨らんできた。 (3)痛風、リウマチ、糖尿病、乾癬性関節炎などの基礎疾患がある人
は自宅で様子をみずに、病院受診をお勧めします。