主治医からの指示にしたがってください
- 病院で、局所麻酔の手術や縫合処置を受けた後に
と言われることがあります。
でも、実際にはどのように処置したらよいのでしょうか?
- キズの処置方法は、
医師によって 診療科によって 手術の内容や部位によって
異なります。
必ず主治医の指示を最優先してくださいね。
- このページでは、
キズの処置の流れ キズの処置に関する豆知識
を紹介していきたいと思います。
翌日〜のキズの処置
(1)患部を覆っているガーゼをはずします。
- 翌日のキズの処置の時間帯は、朝でも昼でも夜でも、お好きな時いつでもOKです。
- シャワー時に、一緒に患部も処置してしまうのが楽です。もしそれが心配であれば、患部だけ別に、洗面所等で処置してもOKです。
- キズからの血餅や浸出液が付着して、ガーゼが剥がれづらいときは、患部+ガーゼをまとめて水道水でぬらしながらゆっくりと剥がすと痛みが最小限ですみます。
- 水道水の温度に指定はありませんが、「ぬるま湯」で「水圧(水道水やシャワーの勢い)を低め」に設定して処置をするのがオススメです。
(2)泡だてた石鹸(泡石鹸)で患部を優しく洗います。
- ノズルを押すと泡石鹸が自動で出てくるタイプの石鹸が使いやすいです。固形石鹸でも可ですが、泡立ててから使用しましょう。
ビオレu 花王 ビオレガード 薬用泡ハンドソープ
- 指でゴシゴシと患部を洗うのではなく、泡を介して患部に直接触らないようにして洗うと良いです。この方法はホッピングと呼ばれ、女性が洗顔する時にもすすめられている方法です。患部の上の泡は浸出液や血糊を吸着してくれます。
(3)患部に軟膏を塗り、ガーゼで保護します。
- 患部に軟膏を塗る時、衛生面を考慮して、アイスの木べらや綿棒を用いるとよいでしょう。裏技として、ガーゼに軟膏を塗ってしまう方法があります。この方法は、患部に直接触れなくてすみますので痛みを最小限にすることができるうえに、簡便で衛生的です。
- ガーゼはきずにくっつきづらいように表面がフィルムなどでコーティングされているタイプのものがオススメです。具体的な商品情報はこちらをご参照ください。
ラップキュアドレッシング ハクゾウメディカル
(4)テープや包帯で固定します。
- キズを保護するテープや包帯は最小限が望ましいです。
- 手や足のキズの場合、患部の近くの関節を動かしていいのか、動かさないほうがよいのかは主治医の先生に確認しましょう。動かさない方がいい場合、副子(当て木)などで固定をすることが多いです。
キズの処置に消毒は?
消毒は、キズの治りの害になっていることすらあります。
- ちょっと前まで、
-
-
- キズは毎日消毒してガーゼを交換する...
- その間、シャワーや入浴は禁止...
-
というのが、一昔前のキズ治療の常識でした。
今でも、この古い常識を推奨する医師(特に御年配のドクター)が多いのが現実です。
(キズ治療は、昔の常識が間違っていて、新しい常識が広まっている最中だと思ってください。)
- キズの研究が進むにつれて、キズの処置は消毒ではなく、水道水洗浄が望ましいことがわかってきました。
ポイント キズの処置の新常識 消毒は× 水道水洗浄○
- 消毒で菌を殺すのではなく、水道水で洗い流すイメージです。
- 消毒は、確かに菌を減少させるのですが、キズの治りにも悪さをしてします。まさに諸刃の剣です。
- 血の流れの悪い(もしくはない)組織は感染しやすいことがわかっています。つまりキズぐちに、血餅、浸出液、壊死した皮膚などがあると、バイ菌は喜んで繁殖してしまいます。(血流がないので、バイ菌をやっつける白血球や好中球といった細胞が到達できません。)